ケイマン：昔の話を。若造がなぜポルシェを買うのか。~そして気づく、ポルシェという選択肢~

スープラ→Z33→Z34と買いたい車が変遷してきました。その頃には気がつけば社会人も2年目になり、だんだん気持ちもスレてきています。笑

「ケイマン：昔の話を。若造がなぜポルシェを買うのか。~最初はスープラが欲しかった~」

「ケイマン：昔の話を。若造がなぜポルシェを買うのか。~次はZ、やっぱり大排気~」

ちょっとした頭金だけ貯めて、あとは長期ローンで車を買うという度胸が当時はなく、そのためできれば2/3ぐらいは頭金を用意したいなと考えていました。そもそも社会人出たてでローン組むと貸してくれる銀行も少ないですし、さらには金利も高く設定されます。

■そうだ、ポルシェっていくらすんだろ。

社会人2年目も中盤。相変わらず超節約生活を送って貯金は続けていたものの、だんだんサラリーマンとして消耗し始めて「車を買いたい」という夢も霞んできていました。ただ残業もかさみ、ボーナスも出始めたため、確かに貯金のペースは少し上がってきていました。

以前は頻繁に中古車検索していたのが、その頃にはたまーに検索するぐらいで正直モチベーションが下がってきていたんです。

ただ車自体は好きなので、確か湾岸ミッドナイトだったかな？ふと、

「ポルシェっていくらするんだろ？」

と思ったのです。1000万？1500万？それとも2000万？

どれも正解です。新車でターボを買えば3000万ぐらい見ておく必要がありますが、新車でカレラを買えば当時は1200万ぐらいでしょうか。中古でも良い年式だと800万とか。

んー、高い。当たり前だけど高い。ただカレラが新車でいくらするのかあまりイメージがなかったので「へぇー」とは思いました。

■でも2、300万円のポルシェもあることに気づく。

ふと最低価格が知りたくなって”安い順に並び替え”をしてみました。するとなんと2、300万円代から買える911があるのです！これにはびっくりというか知らない人も多いのではないでしょうか？

ただし条件は確かに悪いですね。

• 走行距離が多い
• 年式が古い（空冷は逆に高価で、水冷の初期モデルが最安）
• AT（ティプトロ）

という感じです。ポルシェは古いから安いかというと、今はそうではありません。むしろ空冷はプレミアがついて高いので、水冷になったばかりのモデルがもっとも安くなります。

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ただし維持費という観点では水冷になったほうが今時の車という感じがしますし、メンテナンスフリー化が進んでいます（今の水冷ポルシェは他のスポーツカーブランドに比べてかなりメンテナンスフリーで壊れない）。

一方で水冷初期のモデルが低価格なのは、911のデザインアイコンである”丸目”でないことが理由のひとつとして大きいです。いわゆる”涙目”と呼ばれるのですが、これには好き嫌いがあり、特に古くからの911ファンにとってはデザインアイコンを失ったとして不評です。

また、当時の僕のように、

「ポルシェってカレラと、あと何があるんだっけ？カイエンぐらいか。」

みたいな普通の人たちには、丸目のカレラを見てポルシェだと思うのです。涙目のカレラを見て、これってポルシェなの？と思う人がそれなりにいるのも事実でしょう。

■じゃあ涙目カレラを買ってみる？

まぁそれも考えました。”ポルシェ”という天空の城ラピュタばりに届かないと思っていたものが（そもそも車を買うというときに選択肢に思いつきもしない）、案外近くに降りてきたと思うとそれだけで興奮していたのです。

でも冷静に考えると、思い切って買うには僕は勇気が湧きませんでした。その理由は、

• 個人的には涙目ポルシェより、やっぱり丸っこい目が良いなぁ・・・
• ずっと欲しかったのはMTだし、ここにきて妥協してATは後悔するかもなぁ・・・
• 年式も古いし走行距離も多いとなると、ここからメンテ代が高いのでは？
• そもそもポルシェってすぐ壊れて修理代やばいんじゃない？絶対10年以上経ってると破綻する気がする！

という感じ。まぁ周囲に聞いたって同じ反応するように思いますね。

先に言っておくと、実際にポルシェを維持してみて言えるのは、

「たしかに何かあった時の修理費は高いが、そもそも全然壊れない」

ということです。なのでイタリアンスポーツや、ブリティッシュスポーツを選択するよりもポルシェは”現実的な”選択と言えると思います。