クアトロポルテ:よし、ぶっ叩くぞ。DIYでフェンダーのツメを折る。~③残りのフェンダーを作業編~

さて色々あってクアトロポルテのフェンダーをDIYでぶっ叩くことを決めたキチガイな僕。前回は右リヤのフェンダーをツメ折りして試走してみたのですが、見事にフェンダー擦りがなくなったので残りのフェンダーも処理していきたいと思います。

前回の記事はこちら。

クアトロポルテ:よし、ぶっ叩くぞ。DIYでフェンダーのツメを折る。~②塗装を割った失敗と試走編~
さて色々あってクアトロポルテのフェンダーをDIYでぶっ叩くことを決めたキチガイな僕。今回は前回に引き続きフェンダーのツメをぶっ叩...つづく

反対側、左リヤのフェンダーもハンマーで叩く。元々当たりがひどいと思っていたら既にちょっと変形していた。

さて、右リヤがOKだったことで希望とやることの方向性が見えたので残りも作業していきます。もう一度片側をジャッキアップして左リヤから。そして今度こそ塗装を割らないように作業していきます。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

車体左側をジャッキアップ。やっぱり現代車で片側上げはリスクがあるというか、低いクルマだからこそウマが入る高さまで上げると結構斜めの角度がつくわけで、それによってジャッキポイントが滑ってしまうリスクを抱えています。実際ちょっと滑ったみたいでガタンって言ったのでビビりました・・・笑

世の中リフトを前提としているので、ジャッキポイントにジャッキをかけつつウマまでかける面積はなく、よってジャッキを緩めずにウマを近くのフレームにかけています。ジャッキを完全に緩めてしまうのでなく、ジャッキで車体を支えつつバックアップとしてウマもかけている感じです。でもウマもジャッキも両方ボディに触れるようにジャッキの高さ調整はしてます。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

で、上の画像が左リヤの初期状態。タイヤがヒットしてるので汚れているのはわかるんですが、フェンダーのツメがよれてますね。タイヤがハードヒットしたことで(回転方向の力はかかるので)こんなふうによれてしまったんでしょうか?ツメ折をしようとした感じではないと思うので、多分自然に波うっちゃったんだと思います。

しかし一部塗装も割れちゃってるし、波うったことで逆にツメが飛び出てきている箇所もあり、そりゃあ左の方が擦る音がするよなぁという感じ。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

アーチのフロント方向半分は当たってないようです。当たっていると黒いタイヤの艶出し材がついているはず。とはいえ後ろ半分が当たらなくなると前が当たる可能性もあるので、満遍なく仕上げていくのがよさそう。とりあえず右と同じように処理していきましょう。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ただし左側はヒートガンで炙ったあと、まずペンチというかガッチリ掴める工具で可能な角度まで先に曲げていきます。フェンダーを傷つけないように工具側に養生テープを撒いているんでちょっと滑りますけど。上の画像のように曲げられる範囲で曲げてしまいます。これが叩くより確実。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ただ工具の突っかかりなども考えるとある程度しか曲げられないので、満遍なくペンチで曲げたら、そこからはやはりヒートガンで熱してゴムハンマーで叩いていきます。その方が綺麗にも仕上がりますね。

そうそう、やっぱりインナーが(よくぴったり設計できている分)ツメ折とともに邪魔になってしまうので、見えている範囲の六角ボルトを外してホイールハウスインナーを引っ張り出します。ここで外側を少しハサミでカットするんですが、数ミリの作業なので勢いよく切りすぎないことに注意です。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

インナーはフェンダー側を引っ張り出したあと、ハサミで少しだけカットして戻しました。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ちょっと切りすぎでブカブカになってしまったので下の画像の切り幅の半分ぐらいでいいはずです。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ということで下の画像はフェンダーを叩いて仕上げたところ。塗装は割れることなく無事に完成しましたが、叩いてつけられたツメの角度は相変わらず45°程度ですね。ちなみにフェンダーの継ぎ目から下は樹脂バンパーなので加工ができず、よって継ぎ目のギリギリまでを曲げ処理しています。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

どうですか?塗装を破りさえしなければわりと綺麗に仕上がっていますし、ショップの作業とやっていることは変わらないでしょう。

続いてフロントももう少し余裕を持たせるために、元々ちょっと折られてたツメの追加作業を行う。とりあえずインナーを外す。

続いてフロント。フロントはすでにある程度のツメ折りがされていたんですが、一部当たった跡があるのと、やっぱりステアリング切った状態で段差を超える可能性を考えるともう少し余裕を持ってツメ折りしておきたいところ。

しかしホイールを外して実際のフェンダー内部を覗き込むと、思いの外ダメージを受けているのはホイールインナーのフロント方向側で、ここがヒットして行っているのか防音のために生えているフェルトが削れ落ちていますね・・・。でもこれはフェンダーアーチの爪を折っても当たり方は変わらないと想定され、妥協します(まぁ近くにボルトがあるので、ボルトが当たってタイヤ削れるようなことがあると怖いな・・・)。

フロントのツメを叩いていくうえでインナーを外す必要はないんですが、別の作業も行う都合でインナーを全て取っ払います。もちろん叩くのも外した方が叩きやすいには叩きやすいので、インナーを外してから叩くことにします。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ドリ車みたいにフェンダーインナーを切り落とすのはナシですね。インナーがないところは無限に汚れが入っていくわけですし、インナーがそのままヘッドライトやらの電装部品のフタになっているのでこれを開け放つのは、イタリア車ということもあり電装がすぐ壊れる気がします。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ひとまずフロントもリヤと同じく見えているボルトを外していきます。隠れているような場所はないので、見えているものを外せばインナーは取れます。ただフロントはクリップが多く混在しているので、クリップの箇所とボルトの箇所が後からわからなくならないように写真を撮っておくと安全。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

インナーは前後下端がボディパーツに刺さっているので、ここはちょっと力を入れつつ破れないように外します。これでインナーを外せます。

さぁぶっ叩くぞッ(素振り)!でも気をつけないとリヤと違ってフロントのフェンダーは1枚板だからちょー柔らかい。

ということでフロントも同じくヒートガンで炙り、少しずつゴムハンマーで叩いていきます。

リヤと同じ勢いで叩き始めて慌てて手を緩めたんですが、フロントのフェンダーは桁違いに柔らかい。なのでリヤと同じホームランスイングをかますとたぶん一気に折れて塗装が割れるか外側のフェンダーアーチの形状が歪みます。なのでコツコツと慎重に叩いていく必要がありますね・・・

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ということで叩いたのが上の画像。前後もなるべく折り込みました。簡単に折れていくのでリヤよりもしっかりと角度がつけられたのと、上の画像で指さしているバンパーとの繋ぎ目まで曲げ込みました。バンパーは樹脂なので曲げることはできないですし、継ぎ目が離れてしまっていますが意図的にやったことです。

というのもフロントはステアリングが切れるのでフェンダーアーチの前後方向で広く余裕を持っておかないとヒットしやすく、その分を見込んでなるべく広い範囲を曲げておきました。両側同じように作業したら、これでフェンダーのツメ折り作業は完了ですね(いや、塗装割ったままだけど)。

クアトロポルテのフェンダーツメ折り

ちなみに元々リヤがヒットしやすかったこともあって、リヤはもう少し警戒しておきたいと思います。たぶん5人フル乗車のように車体に重さがかかるとまたフェンダーヒットする可能性があるなと。その場合でもフェンダーパネルに当たるのか、インナーに当たるのかで対策が違います。

とりあえず今回のツメ折りでフェンダーへのヒットはなくなる想定ですが、念の為フェンダーのツメ部分にマスキングテープを貼っておきました。これで色々乗ってみて、それでもフェンダーにヒットするようならマスキングテープにタイヤ痕が黒くつくはずです。

クアトロポルテのフェンダー

・・・ということで色々乗り回してみたんですが、基本的にヒットすることはなく普段乗りができるようになりました!これでやっと普通に乗れるクルマになったぜ!!笑 という感じではあるのですが、後部座席に3人乗ってガンガン走るとやっぱりたまにはザッと擦る時があります。リヤに重みが乗って段差などをガンガン超えると普段より深く沈んでヒットするようですね。ただし当たっているのはインナー。

つまりこれ以上の対策をするのであれば、

  • 車高をもう少し上げる(その分ハミタイ度合いが増すよね・・・)
  • サスを固くして沈みづらくする
  • インナーをカットする

ということになります。一般的にはインナーカットしていくんでしょう。インナーをカットすると逆にもっと車高下げられます(白目)。でもインナーなしは嫌ですねぇ。だってタイヤが跳ね上げる汚れが全部防御されずに車体を汚すのでしょう?それは寿命を縮めていくのでやれません。そこまでやるなら、僕ならインナーフェンダー外して、切り込み入れてツギハギし、インナーフェンダーのアーチを広げつつインナーは残します。

・・・めちゃくちゃめんどくさいこと言ってる?

いやでもキッチリやりたいかつ手間を惜しまない僕としては、割といい手だと思ったりして。まぁすごく頻度高く当たるわけではないですし、先日後部座席で寝ている家族を尻目に夜の湾岸を楽しく走ってきたらまぁまぁ問題なく乗れたので、当面これでいくと思います。

ということで一番の懸案事項、フェンダーヒットの問題も解消!DIYでやってみるもんだなぁ!(割れた塗装は後で直します・・・)

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