ローバーミニ:AT(オートマ)ミニだってしっかりと基礎的なコンディションを良くすれば結構パワフルだし速い。

今回は僕がATのローバーミニを手に入れてから、手を入れてきたことについて書いていきたいと思います。とはいえ基本的にカリカリにチューニングなんて全くやっておらず、新車になるべく近づけるために消耗品交換や純正性能の磨き込みをやってきました。

これまでつゆだく(うちのローバーミニ)はフルノーマルとまではいかないものの、走行系はチューニングたるチューニングをやってきませんでした。というのもクラシックミニは走行系チューン、エクステリア、インテリアなんでも手が入れられるほどカスタムパーツが豊富で、自分好みのオリジナルミニを作ることが醍醐味と言ってもいいぐらい。

でも僕は購入時に(嫁も足にするので)ATを選択した時点で基本は「走行系チューンはしない」と決めてきました。それは色々お金をかけて改造しても、最後にはMTに乗り換えたいと思うだけなんじゃないかと考えたから。

でも世の中ローバーミニはフルノーマルで乗っている人の方が少ないかもしれないぐらい、何らか手が入っているという珍しい種類のクルマ。新車販売が終了して20年以上経ち、どのミニも古くなってきたので修理としてなんらか部品交換が必要になるのですが、修理がてら純正じゃないパーツが装着されることが多いように思います。現在でも新しいパーツが発売されていて、価格も純正を手に入れるのと大差がなかったり、むしろOEMの方が品質が良かったりするからですかね。

つゆだくは主に乗り心地を良くするために足回りはパーツ交換している。でも交換した理由は部品の経年劣化がきたからで、積極的な交換じゃなかった。

つゆだくもそんな感じでいくつかは修理、というか消耗部品の交換がてら純正相当じゃない部品が入っていたりします。特に足回りがそうで、純正の新品コンディションの乗り心地はどうなのか知りませんが、足回りを色々と交換したことで今は随分と乗り心地が良くなりました。まるで普通車のようです。笑

・ショックアブソーバー:スポーツパック純正のKONI製ショックが抜けてスカスカになったのでSPAXの減衰力調整式ショックに交換(中古パーツ)
ローバーミニ:ショックアブソーバーをKONI→SPAXに交換だ!~ミニのサスペンション基礎編~

・ラバーコーン:元々のラバーコーンが経年劣化で潰れて乗り心地がガチガチになってしまったのでスプリングに交換(中古パーツ)
ローバーミニ:フロントサスペンションをスプリングに交換する。~スプリング準備をしたらいよいよ取付け編~

・ハイロー:元々車高調整が可能なハイローキットがついていたけど固着で使えなくなったのでミニスペアーズ製に交換(新品)
ローバーミニ:リヤサスペンションをラバーコーンからスプリングに交換してみる。~中編~

いわゆる性能が変わるような部品交換というとこんな感じ。いずれも元々ついていたものが経年劣化で交換時期が来た際に、安価に手に入る(たまたま純正より性能が良さそうなものを)パーツを装着した次第です。

消耗品交換をしっかりやって、古いとはいえなるべく新車に近いコンディションを保つ方がクルマも長持ちする気がする。

あとは結構徹底してやってきたつもりなのが、”消耗品交換”と”純正性能追求”。つまりリフレッシュです。

まず”消耗品交換”。劣化して性能が下がってしまったブッシュ類などのゴム部品を中心に、油脂類冷却水といった消耗品類は本来の性能が維持できる頻度では交換をしています。古いクルマは消耗品類を(たしかに一通り替えるとお金も手間もかかりますが)一通り交換すると全く見違えるほど性能が良くなる、というか新車に近づくように回復します。消耗品は部品そのものは高額ではないことが多いですが、一方で色々な箇所に交換作業が発生するので一般に工賃は結構かかると思います。こういうところは自己責任ですがDIYの節約効果が効きますね。

ローバーミニのジャッキアップ

それとどうしても旧車の消耗部品は、全体的に良くない状態のまま、”どうしようもなくなった部品だけ”修理として交換することになりがちです。そうなると新車相当の性能はいつまでも戻って来ないまま”やや悪いけど走れる状態”を我慢して乗り続ける感じになります。なので予算などが許すなら、一度消耗品類は一通りリフレッシュして”本来の性能”を味わう方が、楽しく旧車に乗れるんじゃないかと考えるわけです。

それに自分の体で新車に近い状態を知っておくのはいいことです。本来の基準を知れば「今何がどう調子悪いのか」がわかるようになると思いますし、逆に知らなけば状態が悪いことを「古い車なんてこんなもんか」と乗り続けることになります。

純正性能を取り戻すことをDIYで手間を惜しまずやってきた。ミニはATでも家族で普通に使えるぐらいパワフルで速いと思う。

次に”純正性能追求”。

追求というと大袈裟かも知れないですが、古い車になると単純に消耗品を交換するだけでは足りないこともあります。というのもやっぱり蓄積した汚れや狂った調整が元の性能をスポイルすることもあるからで、消耗品交換などのタイミングで分解した部分はクリーニングしてグリスを差し直すというのが機械である以上は必要です。それにエンジンルーム内に溜まった汚れも(オーバーホールとはいかずとも)添加剤などを使ってなるべく綺麗にしました。

タペット調整やアライメント調整のような機械調整もやったほうがいいですね。それと僕が結構気にしていて、そして結構効果があったのが電気系統と静電除去。もちろん電装系統で走行影響があるものいえば(全然電気部品がない旧車では)点火系です。スパークプラグは消耗品交換だけではなくコンディションを見て必要な手を打つべきで、それ以外にもプラグコード交換だけでなくその電圧にも注意をしておきたいところ。これからやりたいと思っていることですが、アーシングを施してマイナス側の電流も効率を高めたいですね。結局電流はプラスだけメンテしたって回路一周がスムーズに流れるようにならなければよくなりませんから。

ローバーミニと秋

あと電波系チューンなのでブログに書いてませんでしたが、静電気対策が抜群の効果を生んでいます。というかこれをやった時にマジで馬力が上がった感じがしました。それまではずっと「あとちょっとだけパワーがあれば走り出しや上り坂で後続車に突かれることもないのにな・・・(ATでDレンジだと高回転に引っ張ることもできない)」と感じていたんですが、それが不満のないレベルになりました。これはつまり金属の塊であるボディに帯電している静電気が空気抵抗・摩擦抵抗になってしまうので、クルマの外に逃して本来の機械性能を発揮させるというもの。昔の車やトラックで地面にゴムのアースを垂らしてるのと同じです。機械精度・効率の悪い旧車ほどやる価値があると思います。

と、そんな感じで基本的に「ATだから」ということを理由に走行系チューンはやってこなかったつゆだく(うちのローバーミニ)ですが、今回ちょっと初めて弄ってみようと思ったんです。それはまた今度。