テスタロッサ:賛否両論あるけどフューエルワン投入。今回はフューエルツーも購入。なぜって?フェラーリは燃えるからだよ!

前回までに再度プラグコンディションのチェックと、さらにプラグコードの先端で点火電圧の測定をしてきました。点火系統には問題がなさそうだと分かった段階で、今回は燃焼室内部をなるべくきれいにするためにワコーズのフューエルワンを投入してみたいと思います。

前回までのスパークプラグテスターによる点火電圧測定はこちら。

テスタロッサ:スパークプラグの点火力をチェックするために、プラグコードの電圧を測定してみる。
先日の長距離ドライブでイリジウムプラグの自浄作用によって、スパークプラグの堆積カーボンがキレイになってきたテスタロッサ。改善する...つづく

僕がクルマを購入したら大体やることのひとつ、フューエルワンの投入。効果を比較できるよう、購入時のコンディションが肌に染みて理解できてきたあたりで使ってみる。

さて今回スパークプラグの自浄作用による改善効果を確認してきました。これはつまり”クルマにとって良い条件で走っている(それなりにエンジンを回し、それなりの距離で、ストップアンドゴー少なめに走る)”限りは、エンジンの燃焼しようとする力は十分だということが確認できました。その条件で乗っていく限りは状態が超悪くなるというわけではないということですね。

ということで次のステップとしてエンジン内部、燃焼室の状態をもう少し引き上げていく努力をします。結局原チャもクラシックミニもクラシックフェラーリも、あんまり乗らないと調子を崩していくのは一緒ですよね。笑 なのでテスたろー(うちのテスタロッサ)も「しっかり乗っていて走行コンディションがいいねー」という状態まで持っていきたいと思います。

れは良い条件でちゃんと乗ってあげるということなのですが、僕がそうそう気軽に乗ってあげられない環境でもあるので、たまに乗れたときは状態改善をするペースを早めるためのお薬を投入します。それがWAKO’Sのフューエルワン。

フューエルワン

フューエルワンはガソリンに添加するエンジン内部の洗浄剤で、規定量をガソリンタンクに流し込んで燃料に混ぜ、それが少しずつエンジンに送られて燃焼する際に一緒にエンジン内部をキレイにする(カーボンなどを焼きやすくなる)という作用があります。


ちなみに「フューエルワンを入れたらすぐにパワーが上がった気がしました!」みたいなコメントを見かけることがありますが、それには懐疑的です。ちゃんと成分見たわけではないですが、投入してすぐエンジンがピカピカになるわけではないでしょうし、添加剤として燃焼パワーを上げる成分も含んでいるかもしれないので、燃焼室コンディション改善によるパワー上昇かどうかはガソリンにこれが混ざっている状態ではわからないと思います。

賛否両論あるかもしれないけど、燃焼室をキレイにしていくためにフューエルワンを投入する。そう、旧車に使うのは賛否両論あるけど。

でもWAKO’Sへの信頼はありますし、安くはないですがおまじない半分で使ってみることに。ただし使うタイミングは要注意で、基本的にフューエルワンで落ちた汚れは排ガスとして出ていくかエンジンオイルが回収するので、エンジンオイルの交換時期近くでフューエルワンを投入した方が汚れたエンジンオイルも交換できて都合がいいわけですね。

それと製造精度の低いエンジン、つまり旧車に使うには賛否両論あるようだということも書いておきます。何かというと、製造精度が低いエンジンは使っていくうちに溜まった汚れが都合良く隙間を埋めていて機密性を高めており、洗浄剤でそれまで取ってしまうと機密性が下がって逆にパワーダウンするのではないかというもの。

僕の素人見解ですが、こればっかりはエンジンを分解してプロが見てみないとわからないんじゃないかと思うんですよね。そして堆積物の汚れだらけのエンジンよりは、キレイだけど隙間がある多少パワーロスがあるエンジンの方が壊れないと思うわけです。もはや資産といえる旧車なんですから、壊れないことがまず第一、そしていかに新車同等のパワーを出すかがその次です。となるとキレイにすることに問題はないんじゃないかと思うわけですね。そもそもサーキットコンディションのエンジンを目指したいなら(そして予算があるなら)こんな洗浄剤でどうこうではなくフルオーバーホールした方がいいかと。

フェラーリテスタロッサのインテリア

それと過去つゆだく(ローバーミニ)でも何度も使いましたが、フューエルワンに起因して明らかに良くなったという感触はないものの、特に問題も発生せず気持ちの良いコンディションを保っています。プラグコンディションを見れば燃焼状態も良いということは言えるので、つまり悪い方向に働くことはないんじゃないかなと思うわけです。

ということでカーボン溜まり気味のテスタロッサに注入。テスタロッサのガソリンタンクはなんと満タンで100L以上あり「いや風呂か!!」というレベルですが、今回は8割ぐらい入っているタンクにフューエルワン1本を投入しました。ガソリン量的には2本放り込むべきですが薄めで様子を見ながら丁寧にいこうと思います。

フューエルキャップはめちゃ重い。それとケミカルをボディに垂らすと塗装が溶けるので超絶注意だ・・・。

ちなみにテスタロッサの給油口は直接鍵を差し込んで開けます。ドア、給油口、エンジン全て同じ鍵1本。そりゃあ高級車だからというだけでなく盗まれやすいよね・・・。つゆだく(ローバーミニ)は全部別なので鍵が3本ありますが、それはそれで多いと思ったり。笑

フューエルリッドのロックを外すとキツめのバネが勢い良くフタをはねあげようとするので、そっと丁寧にフタを開けます。その先にあるのがフューエルキャップですが、これは最近のクルマの様に90度ぐらいひねれば開くものではなく、グルグルとネジ山を回して外します。そしてその重量も想像していたより重く、アルミ製のものが欲しくなりますね。ボディとつなぐ紐もないので落として塗装を傷つけないように注意が必要。

そうそう、不便のカタマリのようなクラシックフェラーリですが、給油口フタの内側にキャップを保持してくれるステーがあります。当時のフェラーリでも気を使うことができるんだなぁと感じた箇所です。逆にもっと気を使えよと思うところもたくさんあります。笑

フェラーリテスタロッサの給油口

それとフューエルワンを流し込む時に注意。給油口のすぐそこに内ブタが見えますが、ただ流し込むとこれのせいですぐフューエルワンが溢れます。なのでドライバーか何かで内ブタを押しながらソッとフューエルワンを流し込むか、漏斗を用意するのが賢明。エンジン添加剤などのケミカルが垂れてしまうと(ちゃんとガソリンが溢れたとき用に排水穴があるくせに)塗装を溶かします。

この頃のフェラーリって恐ろしいことにボディカラーの塗装の上にクリアー層がないんです。もちろん対ケミカル防御力もなく、垂れてしまったフューエルワンをペーパーで拭くとちょっとペーパーが赤くなります。つまり色が落ちてるわけです。これは背中に汗が流れるのを感じました。。なのでクラシックフェラーリの塗装はリカバリーの効かない(価値が落ちる)デリケートな塗装面だと思って細心の注意を払って扱うようにしてください。。

初めてフューエルツーも購入。なぜってホップ→ステップ→ジャンプぐらいの気軽さで、燃料系統が詰まる→漏れる→燃えるからだよ!!

そうそう、今回もうひとつフューエルツー(フューエル2)も購入しました。これまでフューエルワンしか使ったことなかったのですが、ツーはまた違う目的の洗浄剤になります。それが燃料系統の洗浄剤で、つまりワンが燃焼室、ツーが燃焼室に至るまでに通る燃料系統に効果があるということですね。おそらく燃焼室で高温になるとカーボンを焼く成分と、加熱される前の常温で燃料系統を洗浄する(汚れを溶かす?)成分は違うということなんでしょうね。1本にして安くしてほしいですワコーズ先生・・・。

ちなみにフューエルワンの中間メンテナンスに使うべしということなので、フューエルワンを入れてガソリンを使い切り、次に給油したらフューエルツーを入れてガソリンを使い切り、また給油したらフューエルワンを入れるという交互使いが良いみたいです。ツーはまだ投入もしてないので効果はわかりません。

フェラーリテスタロッサのフロント

今回何でフューエルツーまで購入したかというと、それはもうフェラーリさんというのは、

  1. あまり乗る頻度が高くない&設計の問題で燃料系統が汚れで詰まる(ホップ)
  2. 詰まると圧力が高まったりして燃料が漏れる(ステップ)
  3. 漏れた燃料が燃えるというかフェラーリさんが燃える(ジャンプ)

という王道レッドカーペットが敷かれています。笑(笑えない・・・)

なので燃料系統はケチらずメンテナンスした方がいいだろうという考えです。そういえばまだテスタロッサに積んでいる備品について書いてませんでしたが、サーキット走らないですが消火器積んでます。そして納車時に「年間何台かは古めのフェラーリが燃えるので」という説明も受けました。何となく知ってはいたけど納車時に真面目にそんな説明を受けるとはマジで笑えません。正規ディーラーで買ってもそんなこと言われるのかな・・・。


ということで初回のオイル交換に向けて出来る範囲でフューエルワンツーによる洗浄をしていきたいと思っています。たくさん走らなきゃなー。走りたいけど乗れるチャンスを考えると、100Lのガソリンを使い切るのも大変なんですよね。。