テスタロッサ:イタリアンレザーの内装をDIYでメンテナンスする。レザーが一生モノになるかはケア次第。~③クリームで保湿して仕上げ編~

前回に引き続きうちのてすたろー(フェラーリテスタロッサ)の内装レザーメンテナンス。前回までは僕が使っているレザーケアグッズと、クリーニング作業について書いてきましたが、今回は一番大事な保湿クリームの塗り込みと仕上げについて書いていきたいと思います。

前回までの記事はこちら。

テスタロッサ:イタリアンレザーの内装をDIYでメンテナンスする。レザーが一生モノになるかはケア次第。~②使うレザーケアグッズ編~
前回に引き続きうちのてすたろー(フェラーリテスタロッサ)の内装レザーメンテナンス。今回は僕が使っているレザーケアグッズと、クリー...つづく

一番大事な工程。最後にクリームでレザーを保湿して仕上げる。ちょっとずつ薄く塗り伸ばすのがコツ。仕上がりはしっとりツヤツヤ。

しっかりとクリーニングできたので肝心の保湿をしていきましょう。布でも良いのですが、柔らかいクリームなのでスポンジの方が無駄に布に吸わせずに済みそうです。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

クリームはたくさん塗ってもムラになるだけなので、少しずつとって薄く塗り伸ばすと繰り返していきます。面倒でも多くとって一回で広く塗ろうとしてはダメです。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

塗ったところから濡れた感じになっていくので、濃い色のレザーなら塗り残ししづらいとは思います。ダッシュボードにはグローブボックスやオーディオのカバーもあるので、ひとつずつ開けてその隙間まで塗り込みました。それと乾いてしまう前に、ある程度のパネル単位で綺麗な布で乾拭きしておきます。これをやらないと塗りムラになるので注意。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

靴のようにブラシでケアすることもできるのですが、ブラシだと入らない隙間があるので布を選んでいます。それと布はケチらず汚れたら交換するのと、レザーの色ごとにも使う布は分けたいですね。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

さて、ようやくダッシュボードとセンターコンソールなどブラウンレザー周りだけメンテナンスが完了しました。それとブラックのステアリングもですね。しっとりツヤツヤで触り心地も抜群です。

さて、イッチバン大変なタンレザー部分を時間をかけて仕上げる。

とりあえずブラウンレザーの部分だけ先行して作業を完了させましたが、大変なのはここから、、、内装の大半はタンレザーなのでここからが大面積ですし、汚れをしっかり落としたいのもタンの部分です。長い道のりですが丁寧にやっていきたいと思います。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

ドアの部分がわかりやすいのですが、よーく見るとタンの部分が汚れていますよね。革は皮膚なので表面には細かい凹凸があり、さらにはシボ加工されていると尚更ですが案外汚れが溜まりやすいものです。これを掻き出すのに目の細いブラシなんかも使ってみたのですが、結局は布で擦るのが良かったみたい。革を痛めない程度にゴシゴシある程度除去していきます。

シート周りは一部だけ油性の強いクリーナーも使いました。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

助手席側のシート。こちらはずいぶん綺麗な感じになりました。多くの場合はお尻がつく座面よりも両端で太ももをホールドする部分の方が汚れたり痛んだりしていることが多く、よくよく状態確認しながら作業しています。こちらは良いのですが、やっぱり使っている感があるのは運転席側のシートですね。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

これシートを上から見ているのですが、座面のシワは乗っている以上やむを得ないとして、手で掴んでいる背もたれの左側部分だけ痛みがあります。これはちゃんとケアされていればもうちょっとマシだったかもしれないですね。

おそらくですが乗り降りする際によく掴むし体重がかかる部分だから、ダメージを受けやすいのかもしれないです。テスタロッサはサイドシルが分厚く、頭もぶつけやすいので乗り降りする時に結構ヨイショって感じで乗るのですが、サイドシルからお尻を滑らせるように入っていくと座面横が擦れて痛みますし、画像のように背もたれを掴んで支えにして滑り込むとそれはそれで背もたれを痛めそう。それともしかしたらペダル類(シートに対して右に寄っている)と対角線にあるので、背中で強く押してしまうのがこの部分なのかもしれません。

まずはクリーニングして、気休め程度ですがタンカラーのカラークリームを刷り込んでおきました。それといずれにせよ乗り降りぐらいは丁寧にやっていきたいですね。

ようやく完成。実際のところ数ヶ月(のうち数日)かかったけどな。今後も定期メンテナンスすることでどんどん良くなるはず。

あまり手の触れないところはそれほど汚れていないので水性クリーナーで掃除すればすぐにクリームを塗れます。もちろんこんなシートバックなども全てもれなくクリームを塗り込みます。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

暗い画像で申し訳ないのですが、てすたろー(テスタロッサ)の場合はシート後ろも基本的に全てレザー貼りです。子供の室内遊び場を思い出すぐらいクッション貼りで頭ぶつけても痛くなさそうなのは良いですが、これを無理な体勢で懸命にメンテナンスしていくのは一苦労でした。しかしこの辺は日焼けもなく、ずいぶん綺麗です。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

シートバックスペースにはラゲッジベルトや、何を入れたら良いのかわからない薄い小物入れなんかもあるので、外せるものは外してレザーケア。小物入れの見えない裏側や内側まで全てレザー貼りなので恐れ入りますね。。僕が生まれた頃のイタリア人の手仕事を思い浮かべると、機械作業なんてあんまりなかったでしょうし、もちろん自動工程もないので本当に職人の手仕事で細かいところまでできてるのだなと感心します。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

そうそう、忘れちゃいけないのですが、フロントボンネットを開けたラゲッジスペースにもちょっとレザーがあります。それがボンネット裏のちょっとしたパネル。いやーここレザー貼る?と思いますが貼ってあるのでありがたくメンテナンスしましょう。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

ちなみにここのレザーは豚革かな、と思います。高級な鞄の内側もよく豚革が使われていて、触り心地が滑らかで柔らかいレザーです。こちらも保湿したら黒々しさが増した感じがします。

フェラーリテスタロッサのレザーシートケア

ということでようやく完成。長かった・・・結局僕が集中して作業しないから何ヶ月か跨いでしまいました。レザーケアは今回の単発ではなく継続してやっていく必要があります。乗る頻度にもよるのですが、今回ほどガッツリとクリーニングする必要はないものの1年か2年おきに保湿をしていかないとだんだん乾燥してしまいます。

それとレザーは生き物なので繰り返しメンテナンスするとだんだん汚れも落ちていきますし、補修の色も入っていきますし、乾燥状態が改善する可能性もあります。なので育てるつもりでコツコツやっていきましょう。長くなりましたが僕なりのレザーケアでした。