さて、ニップルを再注文したので明日まではクラッチカバーを取り付けてオイルを注ぐことができないということに。その間にできる作業を進めましょう。先にOリングが届いたので、これを使って強化オイルポンプを取り付けてしまうのと、あとは古いガスケットを丁寧に削いで取り除いておきます。
前回までの記事はこちら。
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キレイに剥がれたガスケット。でもオイルフィルターの掃除をするにあたって、やっぱり新品に交換することにした。
クラッチケースカバーのガスケット、片面がキレイに剥がれたのでそのまま再利用してしまいたい気持ちに駆られましたが・・・。オイルポンプを入れ替えるにあたって拡張の必要があるオリフィス穴と、カバーを開けたら掃除をしておくべきオイルフィルターにアクセスするにはガスケットを剥がす必要があります。それらはクラッチケースの外壁沿いに薄いオイル流路があり、そこに埋まっているのですが、ガスケットはその薄い流路を塞ぐように貼られているので(製品によるのか?)、これを剥がさないと各部にアクセスできないということですね。
オイルフィルターが入っているクラッチケースの底面(ドレンボルトがあるところ)のガスケットをベリっとめくるとオイルフィルターが入ってます。ガスケットは案の定、ケース本体側から剥がすとき優しく剥がしたものの破れてしまいました。いずれにせよ新品交換です。
クルマのオイルフィルターと違ってただの金属網ですね。コレを破らないようにそっと掴んで引き出します。
詰まるほどではないですが、よーく見ると色々ゴミがかかっているのでパーツクリーナーで吹き飛ばしてキレイにします。これ金属網なので布で拭き取ったりすると毛ボコリが絡んでしまいます。パーツクリーナーをケチらずにかけて汚れを吹き飛ばしたら、そのまま少し乾燥させてからセットしなおします。ガスケットはその上から貼ることでオイルフィルターが入っている空間はフタをされてしまいます。
フィルター掃除は忘れがちですが、オイルフィルター単体でサクッと掃除できるわけでは無いので、カバーを開けたらぜひやっておきたい作業ですね。
新しいOリングがきたので強化オイルポンプの取り付け。
今日はとりあえずOリングの交換部品が届いたので、これを使って強化オイルポンプを取り付けます。Amazonで購入したキタコのガスケットセットBです。Oリング単体で購入するとモノタロウ経由になるのと送料が気になるということがあったので、ガスケットセットで購入してしまいました。ミッションケースの他の接合面のガスケットも入っています。
- ミッション・クラッチケースのガスケット3種
- 純正オイルポンプのガスケット
- Oリング2つ
- ドレンボルトパッキン(銅じゃないのね)
が入ってます。今回のようにミッションケースを開ける時にはついでに交換しておきたいものも含めて1セットになっている感じですね。
・キタコ(KITACO) パッキンセット-B:2,507円
面倒な場所に設置されている消耗品ほど、そこまでアクセスした時には交換しておいた方が楽というモノですね。
Oリングは2つとも新品交換。前回バラして新しい強化オイルポンプを入れる時にOリングがダメになっているのを見つけたので、組まないままおいてあります。これを組んでいきましょう。
新しいOリングをセットしていきます。「ここにOリングをセットしてくれ!!」と言わんばかりの穴があるので、そこにOリングをセットしますが、上からオイルポンプを固定する過程でOリングがねじれたりすると長持ちしないので、新しいOリングには軽くエンジンオイルを塗っておきます。
Oリングずれてないよな!と確認しながらそっと強化オイルポンプをセット。そして軸もセットします。
そして固定。強化オイルポンプは厚みがあるので六角ボルトではなく皿ネジなのですが、エイプ100のプラスネジが舐めると有名なので6角レンチになってます。たまたま工具を持ってたからいいものを・・・こういう普段使わない固定方法を求めてくるのはDIY泣かせですね。固定トルクは0.9kgf・mっぽい。
ギヤを戻します。一応この軸部分にも摩耗しないようにオイルを塗っときました。あとでオイルを注いだら入っていくと思うんですが念のため。
で、最後に元々のオイルポンプカバーを固定して完了。ここの固定トルクは(0.5kgf・m)です。オイルポンプを新しくしたら中身はギヤなので、新品なりの摩耗するんですかね?つまり慣らしは必要?でも取説にも書いてなかったですしまぁ気にしないことにします。
そして古いガスケットを削いでおく。ミッションを下ろさずに作業するのは大変だが、それでもキレイに削ぐことはできる。
続いて面倒な作業、古いガスケットの除去です。ひとまず手で取れるものはなるべく取ってしまいます。このときカサブタのようになるべく大きくベリっと取れると気持ちいい・・・。一方でどうしても液体ガスケットが使われてるからか、細かいガスケットが残ってしまいます。
これが車体から取り外され、中身の部品も外されたケースのみなら作業しやすいでしょうが、今回は全部ついてます・・・。なので推奨はしませんが、カッターの歯でキレイに削いでいく作戦でいきたいと思います。
これ結構危ないっちゃ危なくて、刃だけを持ってるので手を切る可能性もあります。でもスクレーパーより削ぎやすく、狭いスペースでも作業できるのでこれがないと僕は苦労します。
それと大事な助っ人なのがKURE556。細かく残ってしまうガスケットにはチョロチョロっとこいつを吹いていき、ちょっと待つとガスケットに浸透して柔らかくなるので、そこをカッターで削いでいきます。今回クラッチなど内部にガスケットのゴミが残ると困るので、布で養生したうえでちょっと削いだら手で取り除き、というのを繰り返してキレイにしました。もちろんKURE556も内部に垂れないように気をつけます。
大事なのはアルミを削らないこと。カッターを面と平行にして力を入れずに何度も滑らせることでアルミを削らないようにガスケットだけ削いでいきます。
削いだところはガスケットの残りもなくかなりキレイになりました。指で撫でても凸凹もありません。なのでオイルストーンで研ぐということもやってないです。どちらにせよ研ぐスペースもなく、研いでも金属粉が入ってしまうのでここではできない作業です。
最後はパーツクリーナーでキレイにして、脱脂もしておきます。これで新しいガスケットを取り付ける準備は完了ですが、ガスケットはニップルが届いてからの作業になるので今日はここまで。