ローバーミニ:ブレーキフルード交換のついでにリヤドラムブレーキの点検。

ブレーキ周りは消耗品で、定期的なチェックと共にクリーニングをしておくと性能を維持できます。今回はDIYでリヤブレーキドラムを分解してブレーキシューとシリンダーのチェックする手順を書いていきます。

たまにはチェックするリヤブレーキ。ドラムブレーキって開けないと中身が見れずにブレーキシューの残量が見れません。。なのでブレーキフルード交換やリヤサスの調整などといったタイミングで、ついでに年1回ぐらいはブレーキ残量を見るようにします。

今回のブレーキフルード交換作業(簡易版)はこちら。

ローバーミニ:余っていたブレーキフルードは劣化する前に交換しちゃおう。リヤだけ簡易交換。
つゆだく(ローバーミニ)のブレーキフルード(ブレーキ液)は前回2020年の春頃、つまり1年ちょい前に交換していました。ブログに書...つづく

■今回はドラムが引っかかって抜けなかったのでブレーキシューアジャスターを緩める。

スポーツパックのローバーミニはリヤにアルミスペーサーが入っているようなので、これをスポっと抜きます。するとネジが1本だけ現れるので、これをプラスドライバーで外します。固着しやすく、ねじ山がなめやすいところなので注意が必要です。固着すると嫌なので僕は戻すときに毎回スレッドコンパウンドをつけています。

で、ネジを外すだけでブレーキドラムが抜けるのですが、抜けなければ軽くプラハンで叩いて固着を外します(すいません、僕は軽くスニーカーで蹴ります。笑)。それとサイドブレーキも下ろしておく必要があります。サイドブレーキはドラムが回らないように内側から固定するので、サイドブレーキを引いているとドラムが抜けません。

ドラムがガタガタするようになったら固着は外れているので引き抜けるはずです。でも今回はブレーキドラムが引っかかって抜けなかったので、まずはブレーキシューアジャスターから調整していきます。

ローバーミニのリヤドラムブレーキ分解

ブレーキシューアジャスターは上の画像で指を指している箇所、ドラムブレーキの裏にあります。

肝心なところがピンボケしてしまっていますが、手前の突起(ボルトのようなもの)がブレーキシューアジャスターのダイヤル。頭を突っ込んでも覗き込みづらいので、手探りで位置を確認してください。

ローバーミニのリヤドラムブレーキ分解

これは回すことでブレーキシューを広げることができるもので、ブレーキシューの残量が減ってきたらドラムとの間に隙間ができてしまうので、これを広げてブレーキの効きを調整するのが役割。逆にドラムが抜けなければ、これを緩めるとドラムが抜けやすくなります。調整は力がいらないのでモンキーレンチで十分です。

■ドラムを外してブレーキシューの残量確認。とりあえずまぁ残量があるようなのでよしとする。

おそらく摩耗が進んでくるとドラム側(周りの円形カバー)も削れてきて、ブレーキシューが当たるところだけ凹んで段差ができてきます。ドラムを引き抜こうとするとこの段差にブレーキシューが引っかかるんでしょうね。なのでいったんシューを内側に緩めると外れるわけです。

ローバーミニのリヤドラムブレーキ分解

取れました。鉄粉の粉が落ちるので下は紙などを敷いておいた方が良いのと、吸わないように注意です。茶色いのはもちろんブレーキの削れカス。とりあえずブレーキパーツクリーナーでドラム側とシュー周りを吹いて掃除しておきます。

ローバーミニのリヤドラムブレーキシュー残量

上の画像は掃除前ですが、とりあえずブレーキシューの残量をみたところ。まぁ残ってるから大丈夫かなーという感じ。

■最後にシリンダーのゴムパッキンが劣化していないことを確認。それもOKなら掃除してチェック完了。

それと心配なポイントが下に隠れているシリンダー。ブレーキを踏むとこの下に隠れている樽状のシリンダーにブレーキフルードが送り込まれてブレーキシューを押し広げるのですが、リヤブレーキフルード漏れがあるとだいたい原因はここ。

ローバーミニのリヤドラムブレーキシリンダー

シリンダー左右端がゴムになっているのですが、これが劣化すると漏れます。漏れるとブレーキが効かなくなって危険なので要チェックポイント。リヤブレーキから液体が垂れていたらすぐに確認が必要です。

全ブレーキはつながっているので、リヤの片方でもブレーキフルード漏れが起きるとブレーキペダルの踏む抵抗が小さくなり(奥まで踏めてしまう)、フロントも油圧が抜けて止まらなくなります。場合によっては死にますね。昔コナンだったか金田一だったか忘れましたが、峠道を下る車にブレーキフルードが漏れるよう細工して崖から落とすという殺人方法があったのを思い出します・・・笑

今回は問題なしなのでクリーナーで掃除したら元に戻しておしまい。・・・ではなく最後に必ず緩めたブレーキシューアジャスターを再調整します。ゆるゆるになっているはずなので、ドラムを手で回して若干ブレーキが擦れている程度にダイヤル調整したら完了です。

ちなみに以前リヤブレーキの点検作業をした記事はこちら。前後編です。

ローバーミニ:リヤブレーキシューの点検をしてみる。~まず分解編~

ローバーミニ:リヤブレーキシューの点検をしてみる。~そしてチェック編~