テスタロッサ:クラッチを切るとエンジンがストールする症状が出始める。~②出先の駐車場でアイドリング調整をする編~

前回まではテスタロッサの初めての不調として、やや高いエンジン回転数からクラッチを切るとエンジンがそのままストールするということについて書いてきました。今回はなんとか目的地のカフェにたどり着いたのでその駐車場でKジェトロニック(テスタロッサの吸気系統)の調整を行なってなんとか応急処置をしていきたいと思います。

前回の記事はこちら。

テスタロッサ:クラッチを切るとエンジンがストールする症状が出始める。~①超人混みの中でいちいちエンストとは・・・編~
今回はテスたろー(うちのフェラーリテスタロッサ)の初トラブルなのか季節症状なのかわからないですが、クラッチを切るとエンストすルと...つづく

とりあえずランチに舌鼓を打ってから原因を考える。うーん、あんまり思いつかないからとりあえずアイドリングの調整をしてみるか。

で、2時間弱のんびり昼を食べて(並んでた時間も長かったけど)駐車場に戻ってきたので、とりあえずエンジンをかけてみます。そんなにセルモーターが回る時間も長くないものの、ちょっとかったるそうに目覚めたエンジン。すぐに降りて排気を見るとちょっと白い煙がモクモク(いつもエンジンがかかったらすぐに降りて後部に回り、マフラーからの排気や臭い、音をチェックしている)。なんか良くないなーと思うのですが、若干白い煙が上がったのはエンジンをかけた瞬間だけでそれ以降は大丈夫のようです。匂いもオイルではなくガソリンだったので、連続でエンストしたせいでなんか変にガソリンが溜まってしまっていたのかも。

どうしよっかなーと思ったのですが、先日までにプラグコンディションはチェック済みですし、エンジンルーム内にガソリンの匂いもしない、アイドリングも安定している。目立って悪いことは見当たらなかったので、とりあえずすぐできることとして、アイドリング回転数をちょっと上げてしのいでみることに。

フェラーリテスタロッサのV12エンジン

テスタロッサのアイドリング規定回転数は1,000rpm±100で、つまり1,100〜900回転が規定範囲ということです。現代の基準からすると結構高めですね。僕のテスたろー(テスタロッサ)は納車からこれまでちょうど1,000回転だったのですが、これを高めに引き上げることでとりあえずクラッチを切ってエンジン回転数が落ちた時の下限を上げて、エンストを防げないかという考えです。他にもいくつか原因を考えたのですが、前回のコンディションから走行条件はあまり変わってないと思うんですよね・・・。

  • スパークプラグのプラグギャップを規定値に向けて狭めたことで、点火発生は安定しても、点火力が下がったのでそれが影響している?→いやプラグギャップ調整後にドライブして問題なかったので違うはず
  • 燃焼室内のカーボン堆積やオイル漏れによって燃焼状態が悪くなってきた?→これも今日走っていて最初問題なかったのに途中からストールし始めたので(普通走行中にこれらが悪化することはあまり考えづらい気がするので)違うはず
  • 前回のドライブまでと違って急に暑かった日なので気温による影響で、気温が高いほど酸素密度が低いので空燃比のバランスが崩れた?→そんなシビアなんだっけ?でもまぁ素人にはわからんから調整してみてから考えてみるか・・・

という感じです。

出かけた先でKジェトロニックの触ったこともない箇所を調整するのは結構ビビる。帰ったらいずれちゃんと調整し直したい。

僕のテスタロッサに載っているのはKジェトロニックで、左右バンクで独立した設定ですがアイドリングを調整できるバルブというかボルトがあります。これがインテークの裏にひっそりと佇んでいて、回すことでアイドリングの回転数が上下します。これまでここを調整したことはなかったのですが、まさか出先の駐車場で触ってみることになるとは。。勉強しておいてよかったと思いますね。笑

それとロンハーマンカフェでテスタロッサのエンジンルーム開けて、手を突っ込んでる時点で側から見てインパクトあります。もはや慣れて気にしてません。この調整バルブというかボルトがエンジン熱々だと素手で触れないぐらい熱いのですが、とりあえず2時間置いてエンジンかけたてなので素手で回せました(厚手のタオル越しに掴んだ方がベター)。いずれちゃんと再調整したいところですが、エンジン音に耳を澄ませながらバルブをちょっと捻ります。んー、あんまり変化を感じられません。両バンクの調整をしないと変化がないかもしれないのと、たくさん回してしまうのは危険なので、いったんもう片方のバンクも調整してみます。

もう片方のバンクも同じ角度で捻った時にちょっとエンジン音が高くなりました。基本的にこのバルブは左右で同じ設定量にしておかなければいけません。ちゃんと作業するには一度マスキングテープにペンで線を入れて貼り、元の位置と全閉からの開き具合を理解します。その上で左右全閉状態から同じ角度だけ回していき、具合のいいところに調整する必要があります。ただ今回は道具も何もないので、とりあえず今回のみをしのぐための調整とします。

そしてタコメーターを見ると1,100回転までは行っていませんが500ぐらい上がったようです。音は調整ボルトを回していきながら変化するのが分かりました。ちょっとこれで様子を見てみます。

思ったより効果アリ!調子に乗ってそのままドライブに行ってしまう。

結果としてはこれが効果バツグンで、このあとは普通にクラッチを切ってもエンストすることはなく走ることができるようになりました。でもこれまで全くこのへんはいじっていなかったのに、なんで急に調子悪くなったんでしょうかね?ほんとに季節によるコンディション変化?だとしたら結構シビアだということですね・・・。

最初はそのまま様子を見つつ帰るつもりだったんですが、調子が悪かったのが嘘のようだったのでもうちょっとドライブに行くことに。とはいえ、あえてストップアンドゴーを好むわけでもないので首都高を流してお台場方面へ行ってみましょう。

フェラーリテスタロッサとローバーミニ

せっかくつゆだく(うちのローバーミニ)と2台でつるんで来たので写真でも撮って帰ろうかと思ったのですが、一眼レフを持って来ればよかったと後悔。つゆだくが全然洗車できていなかったのでスマホでいいかなと思っていたんですが、いざカメラを構え始めるともったいないチャンスを逃したなと思いました。

フェラーリテスタロッサとローバーミニ

さてお台場まで走ってきた感触ですがとりあえず快調に走りますし、高回転までも回るのでひとまずはこれで大丈夫な感じ。でもちょっと心配なのが左右で同じだけの設定になっているかですね。もちろん左右バンクで諸々が完全に同じコンディションということはないでしょうが、基本的にはエアフローの測定機器がない限りは左右均等のセッティング(調整ボルトの回し具合)にしておくのが良さそうです。でも今回はなんの準備もなかったので元々の左右の設定がどれぐらいだったのか、そして今回正確に左右それぞれをどれぐらい回せたのか分かりません。

フェラーリテスタロッサとローバーミニ

なのでいずれは再度調整し直すのが良さそうですね。いったん全部バルブを閉めて全閉状態にしてから、マーキングをして同じ回転角だけバルブを開けて適切な調整にしておく必要があります。それは帰ってからゆっくりやることにしましょう・・・。