ローバーミニ:ずっとやろう思っていて後回しになっていたアーシング。やるのは簡単、効果はいかほど?~①アースケーブル設置電装部品編~

以前からずっとやろうやろうと言ってやっていなかったアーシング。賛否両論あるようですが、僕はDIYであまりコストがかからないならまず試してみようという考えなのと、ローバーミニの静電気対策ではこれまで大きな恩恵を実感していたのでアーシングにも期待があります。というわけで今回はまずエンジンルーム内のアーシングをDIYでやってみたいと思います。

ちょっと古くなってきた欧州車(なんかやっぱり電装弱いイメージがある)においては電装系のリフレッシュ、つまり錆びたり酸化してきている端子をきれいに磨いて戻すだけでも結構大きな違いがあったりします。電装系の電圧・電流がマトモな状態に戻るだけで、様々な電装機器が(新車と同じように)普通に仕事をしてくれるようになるためです。

そしてつゆだく(ローバーミニ)においてはさらに静電気除去がめちゃくちゃ大きな効果を発揮してくれました。これは設計通りの通電を良い状態にすることとは別に、機械摩擦・空気摩擦の多いローバーミニに滞留しやすい静電気を逃す対策のことです。

クルマは金属ボディ全体がマイナス配線の代わりを担うボディアースがあるが、それも含めて古いクルマになると電気抵抗が増えるらしい?このマイナス側回路にバイパス配線をつけるのがアーシング。

クルマというのはバッテリーから全てのプラス配線が引かれていますが、マイナス側はボディアースといって金属の塊であるボディを経由してバッテリーのマイナスに戻すことも一般的によくあります。車種によっては伝送部品によってちゃんとマイナス配線も引いて直接バッテリーに戻したりもしますが、ローバーミニは全てがボディアース。なのでリヤトランクのバッテリーを見ると、マイナス側は太い配線がボディとつながっているだけです。

エンジンルームにある電装品から出るマイナス端子は周辺のボディパネルやフレームに接続され、そこからボディパネルを通ってリヤのバッテリーマイナス端子まで長旅をする間に少しずつ障害(余計な抵抗)が増えてしまいます。抵抗が増えると電装品で使える電圧が下がり、ライトで言えば暗くなります。セルモーターではパワーが下がり、スパークプラグでは火花が弱くなるわけです。そう言われると全体にクルマのパフォーマンスが下がりそうですよね?その通り下がります。。

経年劣化による影響は主に配線そのものの劣化と、接続箇所(接点)の酸化による通電不良があるみたいです。新しい車では配線も接点もフレッシュなので効果を感じることは少ないのかもしれないですが(静電気除去効果は除く)、古くなってきたクルマだと色々な接続部が酸化してきていたりして自然と抵抗が増してきていることが多く、先述の状態になっていることもしばしば。なのでまずはアースケーブルを引く以前に接点を綺麗にメンテナンスします。

さらに劣化した配線自体を交換するのが良さそうですが、それを簡易的に代替配線に置き換えるのがアースケーブルの増設なんだと思います。さらにさらにボディをマイナス配線代わりにせず、直接バッテリーのマイナス端子までバイパス配線を設置するというのが本気のアーシングです。

これによって新車の頃と同じぐらいの電圧が確保できれば、新車の頃と同じぐらい電装品のパフォーマンスが良くなるはずなのです(オーディオにおけるアーシングは音質を求めるものなので今回の話からは外れます)。

簡易的にはエンジンルーム内の電装品からボディアースの接点を磨き直すだけでも効果がある。さらに静電気除去のためのアーシングを含めると、ローバーミニの主要な対象部品はこれだ。

理想はバッテリーのプラスから電装品を通って、ボディを経由せずに直接電装品からバッテリーのマイナスまで配線を引くことです。これが一番対策として良さそうですが、電装品がエンジンルームに集中しているローバーミニで、リヤのバッテリーまで配線を追加で引くのはハードルが一段高くなります。。

なので今回はひとまずエンジンルーム内の主要な電装機器から、エンジンルーム内のアースポイントまでアースケーブルを引きます。そしてアースポイントの接点は綺麗に磨き、そこからリヤのバッテリーまではボディを経由して通電してもらいます(標準状態)。いったんこれで状態を見つつ、エンジンルームのアースポイントからリヤバッテリーまでは後から必要そうであれば追加で配線を引くことにしましょう。

これまでこういったことはしていないので、エンジンルームの各電装品からボディにアースを落としなおすだけでもある程度の効果があるんじゃないかなという予想です。ちょっと調べてみたのですが、一般的には(97年以降のミニで)アースを引き直したほうがよい電装品は以下のようです。

  • オルタネーター(発電から蓄電効率が良くなるはず)
  • エンジンヘッドブロック(スパークが強くなるはず?)
  • イグニッションコイル(スパークが強くなるはず?)

通電をよくするという目的に加えて、静電気の滞留を防いでフリクションロスを減らすという効果もあるはずです。

アースケーブルは耐熱の専用品が良い。でも良いものほど思ったより高価・・・。DIYだし、とりあえず安ケーブルで試してみる。

今回アーシングに重い腰を上げたのは、ホームセンターのカー用品売り場で安いエーモンのアースケーブルを見つけてなんとなくカゴに入れたから。笑 アースケーブルは良いものは結構高価で太いです。どうやら電流というのは金属の表面を流れるらしく、太い金属線が1本入っている配線よりも、細い金属線がたくさん束ねられて太くなっている配線の方が金属表面積が広く伝導率が高いようなのです。配線を切って外皮を剥くとブラシのように細い針金が大量に出てくるのはそれですね。

なので高価なアースケーブルは細い線を大量に束ねたものになっています。まぁしかしあまり極限を求めるほどの高い電圧・電流ではないので、個人的には「高価すぎて手が出ないよりは、ある程度の価格のアースケーブルをさっさと取り付けた方がいいんじゃない・・・?」という印象。だってプラス側配線だってそんなハイスペックなものじゃないならマイナスだけ流れが良くても意味ないんじゃないの・・・?

なので今回はエーモンの配線でチャレンジです。太さを表すコードはAV5.00sq。まず思ったより長いケーブルが入ってるわりに接続端子が1ペアしかないので、この太さにあった圧着端子も追加で購入します(僕の場合追加端子は家にあったものを使用)。

ローバーミニのアースケーブル作成

本来圧着工具が必要ですが、これぐらいの太さならペンチでも実害はないかも。エンジンルームでアースケーブルの必要な長さを測って決めたら、やや余裕を持った長さでペンチを使って切断。両端はカッターで外皮を切って剥きます。そしたら端子に差し込んでペンチでしっかり締めておきます。

ローバーミニのアースケーブル作成

端子はこの差し込む段階であまりにも配線の太さと合っていないとうまく固定できないので、端子をケーブルと別で購入する場合はケーブルの太さに合わせて端子を選びますね。

必要なアースケーブルの用意ができたら実車に取り付けましょう!次回は取り付け編です。

ローバーミニ:ずっとやろう思っていて後回しになっていたアーシング。やるのは簡単、効果はいかほど?~①アースケーブル設置電装部品編~
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