ずーっと前にDIYでやったけど、ずーっとブログに書いてなかったシリーズ。古いiPhoneの画像をバックアップとりつつ整理してたら「色々とブログに上げるつもりで結局書いてなかったなぁ・・・」というものがたくさん出てきたので、コツコツ書いていこうかなと思います。笑
今回はつゆだく(うちのローバーミニ)のミラーハウジング再塗装です。つゆだくのボディパネルは購入時からすでにパネル単位で再塗装されていたところもあり、よくよく見ると塗装面のコンディションはマチマチ。その中でもおそらく再塗装がされていないっぽいのと、さらに経年劣化によって劣化が早いのが樹脂への塗装面です。古い設計のクルマなので普通の車のように前後バンパーが樹脂製というわけでもなく、よってそもそも樹脂への塗装面自体がかなり少ないのがローバーミニ。
うちのミニはフェンダーミラーではなくドアマウントミラー、そしてスポーツパックという限定車なので大きなオーバーフェンダーが付いています。この2つが樹脂製塗装面です。僕のミニでもそれぐらいということは、結構樹脂塗装面を持たないミニも多く走っているということですね。
このページのもくじ。
まずはローバーミニのドアミラーを取り外す。分解は簡単だけど、固定ネジはネジ山を舐めやすいので注意。
そして今回の問題はドアミラーです。元々僕の元につゆだく(ローバーミニ)が来た時からミラーは紫外線によって塗装が傷んでるなぁとか(画像ではわからないレベルですが艶が薄く、色も薄め)、ちょっと継ぎ目が塗装割れているところもあるなぁと思ってました。そしてつゆだくの外装を全て磨いてガラスコーティングをする際に、その塗装自体が剥がれてきてしまったんですよね。なのでそれを機に再塗装をすることにしました。
ひとまずサイドミラーを外します。サイドミラーの裏側を覗き込むとフタがあるので、これをマイナスドライバーや内装剥がしで開けます。
フタを外すとドアスキンに固定するためのプラスネジが2本見えます。これを外せばミラーが取れるという超シンプルな構造ですが、この2本のネジが結構固いことが多く一般的なプラスドライバー規格で迂闊に回すとねじ山を舐めます。ぺろぺろになるともう外すのが大変になるのでここは慎重に。
まず力を込めやすいようにドアを閉めて、しっかりとポジのドライバーを押し当ててゆっくり回して緩めます。もちろんズルッと滑ってドアの塗装をガリッとやると一貫の終わりなので注意。
ドア側のベースは結構汚れが溜まりやすい。
外した後のドアパネルは昔年の汚れが溜まって汚いですね・・・。これは砂埃なのでいきなりゴシゴシ擦ると塗装を痛めるので、たっぷり濡らしたタオルでそっと砂を拭き取りきれいにしていきます。
いやーしかしつゆだく(うちのローバーミニ)はよく目を凝らして端々を見ると昔年の汚れというか、劣化が溜まってしまっていますね。。僕の元に来てからは相当手をかけて綺麗にしていますが、残念ながらそれも限界があります。確実に良くなったものの、僕の手元に来る以前に傷んだものは元には戻らないということです。
特に紫外線による劣化はリカバリーのしようがなく、極力表面を磨いて綺麗にしても色褪せや、深いレベルでの劣化は再塗装をする以外完璧なコンディションにはできないですね。
洗って汚れをとった状態が上の画像ですが、それでも境目に溜まっていた汚れは取れません。それがわかっていたので、ガラスコーティングをする際にはできる範囲でこういったパーツは外してからボディの塗装面を研磨するつもりでした。
ただ汚れがキツイところは面全体を機械研磨する前にスポンジを使って手で集中的に磨いておきます。
ということで磨き落としたのが上の画像です。どうしても強く塗装面にミラーの土台が当たっていた箇所は塗装がえぐれてしまっていますね。。こればっかりはどうしようもないのと、ミラーを戻せば隠れるのでこれで進めます。ちなみにフェンダーミラーにする場合は、このドアミラーの固定穴を埋めるか、ここを隠すためのエンブレムというかバッジもあるらしいですね。
やっちまった。弱い樹脂塗装がベリベリと剥がれてしまって再塗装することに。
元々はこのミラーも貼っていたホワイトストライプを剥がして磨き、個別にコーティングしようと思ってました。
しかし片側のミラーだけ、ミラーハウジングから鏡面部分の部品が外れちゃいました。そして一見するとミラーもきれいなのですが、、、実は塗装の継ぎ目がパリパリと剥がれてしまってたんですよね。地が黒いので案外目立ちます。これもあって塗装した方がいいかなーとも感じてました。
古いストライプを剥がしていくのですが、剥がした後を見るとストライプの端部分に汚れが溜まってます。これは拭くだけではきれいにはならなくて、前回ガラスコーティングした時にはストライプの上からコーティングしたのでコーティングの厚みの分だけ段差が残っちゃっているということ。これは段差を磨いて落とさないと滑らかにはなりません。
と、ここで問題が。樹脂なのに塗装の密着が弱かったのかラッピングフィルムと一緒に塗装面が剥がれてしまいました。。こんな剥がれやすい状態だと、そりゃあ塗装が割れて落ちちゃうわけですよね。
僕はラッピングフィルムを基本的に3M製のものメインでしか使わないので、これまで何度か剥がしてきても塗装を痛めそうな雰囲気や、ノリ残りもいっさいありませんでした。多少剥がれづらければ暖めて剥がせばするりと剥がれます。なのでミラーの塗装が剥がれたのは相当元々の塗装が弱かったんでしょうね。。
しかしまぁこれで再塗装するしかなくなりました。腹をくくります。笑
また剥がれないためにはサンディングで下地作りをすることが重要。
塗装するにしてもまたすぐにペリペリ剥がれたらたまらないのでしっかり下地を作ります。まずは塗装が剥がれてしまった部分に段差もできているのでサンディング。サンドペーパーかけたら残りの塗装も簡単に塗装が剥がれていくものと思っていたのですが案外そんなこともなく、角の塗装が薄い部分だけ剥がれたぐらいでした。
それでもなるべく面を荒らしておきます。それとこれは後になっての後悔なのですが、台座の黒い部分は樹脂が剥き出しなので塗装をしなかったものの、やっぱり黒で上から塗装しておけばよかったなと思います。どうしてもこの部分が日焼けで白っぽくて古ぼけて見えるんですよね。
それと塗装を始める前のこのタイミングで、取れていたミラー面を接着剤で固定し直しておきました。もちろん隙間から雨水などが入らないように1周丁寧にコーキングするように接着しています。
サンディング後は削った粉末をよく洗浄してからサンディング。
サンディングなどをした後はどうしたって粉末が残っているのと、柔らかい樹脂は静電気を生んで粉末を捉えやすいので洗剤と大量の水で洗ってしまうのが確実です。食器用中性洗剤で手の油分も全て洗い落として、ゆっくり自然乾燥させます。
これがしっかりと乾いたら塗装に入る前にマスキング。大きな面は養生テープ、そして境目はマスキングテープを使ってます。
特に塗装する面との境目はまっすぐになるようテープを貼ります。マスキング時点ではきれいに貼れているように見えても、案外塗装してマスキングを剥がすと線が曲がってたりするんですよね・・・。
ミラーの台座部分は塗装しないので同様にマスキング。根元もできる限りはマスキングしますが、はみ出す先も樹脂そのものなので多少塗料がはみ出しても筆と溶剤で落とせばきれいになります。
これで下準備は完了です。ようやく本題の塗装に入りたいと思います。
本塗りは調色が難しい。元のメタリック塗装に近づけるためにパールを後から塗り重ねてみる。
マスキングの準備が完了したら、脱脂剤(シリコンオフ)をスプレーして拭き取ります。この工程が甘いだけでも塗料が乗らずに塗料を弾いてしまったりするので重要な工程です。そして脱脂が済んだら下塗りとしてサーフェサーを吹くのですが、これは何度か分けて少しずつ塗り重ねていきます。細かな凹凸が潰れてきたら軽くサンディングで慣らしてから、最後に液ダレをしない程度にやや厚塗りをしておきます。これで滑らかな下地になるはずです。
ちなみに最初1回目に厚塗りしたらシワが出てしまいました・・・。湿度が高かったのと、脱脂が甘かったかもしれません。こうなると粗いサンドペーパーで平らにするところからやり直しですね。。
で、難しいのが色合わせ。僕は調色が得意というわけではないのですが可能な範囲で色を近づけていきます。使っているのは普通のプラモデル用ミスターカラー。
ただ塗料を眺めていても実際に色が近いかどうかはわからず、しかも塗装面と同じような素材に塗ってみないとその具合も分かりづらいです。理想は強い太陽光の下で、実際に塗ってみた感じを他のパネルと見比べてみるのがベストです。
というかそもそも今回はベストエフォートなんですよね。スポーツパックのボルケーノオレンジとアマランスパープルはちょっとカメレオンカラー(マジョーラ)っぽい塗料なので再現が難しく、しかもメタリックカラーはフレークサイズ(ざっくり言うとキラキラの粒の大きさ)を合わせるのが難しいので特に明るい太陽光の下で同じ質感にはできません。大きなサイズのフレークだとプラモデル用のエアブラシでは吹けません。
何度か調整してこんな感じ。まぁこれでいきましょう。メタリックっぽさはいれているのですが、その反射感はこのオレンジの塗料では再現できなかったので、オレンジを吹いた後から薄くパールを吹いて調整することにします。
パールまで吹いたところ。どうしてもプラモデル用のエアブラシとメタリックフレークだと細かすぎて元の塗装と同じ感じにはなりませんが、多分トータルの雰囲気で車体全体から浮いてしまうことにはならないでしょう。という程度まではいい感じになったかもしれません。プロに調色して塗料作ってもらったほうがよかったかな・・・でも高くつくし、一定の大容量で作らなきゃいけないのでもったいないんですよね。
ということでこれにクリアコートを吹いて完成。ベースのサーフェサーは缶スプレー、色付けはエアブラシ、そしてクリアコートは缶スプレー(これはもしかしたら耐久性が変わるかもしれないと思い、クルマのボディ用にしてる)を使っています。缶スプレーはぼってりと厚塗りができるので、液ダレするスレスレまで厚めに吹くことで液体の表面張力で表面を艶やかに仕上げることができるんですね。
最後に元通り取り付けて完成。しかしただ元に戻すだけではまた汚れが溜まってしまいますし、ドアの塗装面に直接取り付けるのもイマイチ。なので薄いゴム板を用意してボディとの設置面に挟むことにしました。これでガタツキも防げと、固定ネジも緩みづらくなると思います。
そうそう、こんなふうに普通の塗料で再塗装してから実は既に数年経ってます。でも全然色褪せもしてないですし塗装剥がれもしてません。案外DIY塗装で外装を塗っても、ちゃんと塗れれば長持ちするものですね。ということで長くなりましたが、サイドミラーの再塗装でした。