さて引き続き新型マカンについて。今回は外装を見ていきたいと思います。大きく変わったのは内装よりも外装ですね。
今回はマイナーチェンジなので車が好きな人には「あー、これは後期型かっこちいわー」と思うポイントが要所要所抑えられている気がします。それはライト類やエアダクト、スカートといったディティールなのですが、車好きはこういう細かいところが”チューニングしたかのように”かっこよくなると嬉しいんですよね。
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■フロントフェイスはスポーツカー顔負けに。
まずは重要なフロントフェイス。これがまたマカンをかっこいいと思う重要なポイントで、特にSUVといった縦に高さが出てしまう車種では視覚的にフロントの面積を狭くすることでスポーティに見せることができます。
マカンのすごいところはフロントの垂直になっている部分はほぼエアダクトになっておりポルシェのスポーツ感が失われていないこと。実際には空気を取り入れる部分と、樹脂製のフタになっている部分がありますがデザインの問題です。
■エアダクト面積を広げるデザインができるのは、それを加味したボディデザインを持つ車だから。
国産ミニバンのフロントフェイスもこのように”とにかくエアダクト面積を広く見せる”手法を取っていますが、正直違和感があります。マカンの場合は骨格がスポーツカーのように作られているので、縦に画像を縮めたらスポーツカーになるぐらいヘッドライトからボンネット、テールに至るまでスポーツカーの流線型を土台にしています。このあたりが非常にアグレッシブなデザインであっても違和感を無くしているのではないでしょうか。
そしてこれ。標準化したアゴのフロントスポイラーがオンロードスポーツSUVを語っています。こういったオフロードデザインの車は悪路でもフロントがぶつからないようにアゴが出っ張らないデザインを取るのが基本です(急な坂への侵入許容角度が大きくなる)。
でも上の画像のようにエアロパーツとも言えるフロントスポイラーがついていて、ハッキリ言えばSUVという性質と矛盾するアイテムなのですが、個人的にはこれはかっこいいな!と思うのです。無駄万歳。あくまでマカンはPDK採用のオンロードカー、カイエンはトルコンを貫く本当にオフロードを走れるマシンなので、おそらくカイエンがこのようなフロントスポイラーを採用することはないでしょう。
■テールランプは最新のポルシェデザインで統一。
続いてテール。今回のマイナーチェンジで誰の目からもパッと見で一番変化があったのはテールランプのデザインでしょうか。
元々前期型(つまり初代の)マカンでもテールランプのデザインが立体的で、そのポルシェらしからぬデザイン性の高さから「おぉー」と感じたものです。それが今回の後期型ではさらにアップデートされ、最新のカレラなどと共通した”横一直線に繋がったテールデザイン”になりました。
これは見た目だけでなく、近くに寄ってディテールを見てみても結構立体的。
特にこのPORSCHEとテールランプ内に埋め込まれた複雑なデザインは非常におしゃれですが、僕からすると
「めっちゃ汚れ溜まりそうだし洗うの大変・・・」
というのが正直なところ。思わずディーラーの方にもそう話してしまい、確かにそうですねと苦笑をもらってしまいました。
これがカイエンだと、同じように立体の文字が埋め込まれたデザインなのですが、この立体的なテールランプが平面の透明パネルがで覆われていて、中がまったく汚れないデザインになっていたと思います。
これがですね、
「カイエンは泥を巻き上げるオフロードを走るからカバーをつけたデザインにしているのさ」
とポルシェに言われたら、その細部へのこだわりが愛しくて抱きしめたくなるわけです。でも一方で「マカンもそうしてくれ」と言いたくなります。笑
結論としては欲しいと思ったのですが、まぁ僕は今先立つものがないわけですし、中古価格が下落の一途を辿るめぇさん(パナメーラS)もいるので手が出ないわけです。現実的には細かいところをグッと我慢して前期型のマカンを中古で安く乗りつつ、フルモデルチェンジ前に乗り換えるというのが現実的でしょうか。
マカンは日本という狭苦しい世界に住んでいる限り、パナメーラやカイエン、そして911より現実的な選択肢です。リセールを考えるとスポーツモデルですが、パナメーラのようなサルーンよりはSUVのリセールのほうが維持できると思います。