ローバーミニ:オーバーヒート対策の消耗品交換まとめ。ついでにタペット調整も。

今年の夏にオーバーヒートを起こしてしまったつゆだく(うちのローバーミニ)。その直接の原因はラジエーターに付いている電動ファンサーモスイッチだったのですが、それ以外にも冷却系でだいぶ長く使用してきた消耗品類も交換しました。どの部品もひとつでも問題が発生するとまたオーバーヒートに繋がる可能性もあるので予防修理をしておく形です。

これまで各記事を結構バラバラのタイミングでアップしてしまったので、今回はそれらの記事をまとめにしました。それと購入した各部品の金額もまとめて記載しています。消耗部品以外も若干入っていますが、かかった費用はオイル交換を除いて部品関連諸々が18,000円ほどでした。この金額には普段使うレンチといった工具は入ってませんが、シックネスゲージなどの特別に必要な工具類は算入しています。もちろん工賃は自分でやっているので0円です!

ローバーミニ

交換部品のひとつひとつは高価ではありませんが手間はかかる(工賃がかかる)タイプの作業が多いので、作業をDIYで行うと結構な節約になったかなと思います。

オーバーヒート発生と原因の究明。

まずはオーバーヒート発生時と、その原因を探ってた記事がこちら。クーリングに限った話ではないですが、色々な部品が色々な機能を果たしそれらが連動することでオーバーヒートを防いでいる以上、原因の特定はそれらをひとつずつ順序良く確認していくことが必要です。DIYの場合は動作確認がしやすい箇所、かつこの辺りが原因っぽいなと思う箇所からひとつずつ潰していく感じです。

ローバーミニ:まさかの夏の夜にオーバーヒート。その原因を探ってみる。
なんとこれまで全くオーバーヒートしたことない我が家のインジェクションのローバーミニがクーラントを噴いてしまいました。今回はオーバ...つづく
ローバーミニ:クーラント交換とラジエーターフラッシュによる水路洗浄をする。~古いクーラント抜きと冷却ファン動作不良の原因分析編~
今回は冷却能力を維持するべく、DIYでクーラント(冷却水)を抜いてラジエーターフラッシュ(洗浄剤)で水路洗浄を行なっていきます。...つづく

ラジエーターフラッシュを使った水路洗浄。

続いてラジエーターフラッシュを使った水路洗浄です。一度オーバーヒートしてしまうとクーラント(冷却水)の薬品としての能力が劣化してしまうので、単純に噴き出した分の継ぎ足しではなく交換した方がよいです。そしてクーラントを交換する際には水路洗浄もしっかり行っておいた方が冷却系が長持ちしますし、冷却効果も高まります。

このとき使用したケミカルの価格はこちら。

  • ラジエーター洗浄剤:ワコーズラジエーターフラッシュ(1,254円)
ローバーミニ:クーラント交換とラジエーターフラッシュによる水路洗浄をする。~水路洗浄編~
前回までにクーラント(冷却水)を抜いたので、今回はDIYでラジエーターフラッシュ(洗浄剤)で水路洗浄を行なっていきます。前回クー...つづく

高温になったクーラントをラジエーターに流すサーモスタットの交換。

続いて壊れてはいないのですが、交換時期を過ぎていたサーモスタットとガスケットの交換作業。サーモスタットが正常動作しているかどうかはコツを掴めば暖気状態で簡単に確認できるのですが、今回正常動作していたものの、これが動作不良を起こすと問答無用でオーバーヒートになるので予防修理が必要な箇所です。

  • サーモスタット:国産品で設定温度88℃(1,480円)
  • サーモスタットハウジングガスケット×2枚:国産品(275円×2枚)
  • 液体ガスケット:ワコーズガスケットメイク(2,248円)
ローバーミニ:サーモスタットを交換してオーバーヒートを予防する。~分解と洗浄編~
水温が上昇してきた際、冷却のためラジエーターにクーラントを流すよう水路を分岐する役割を果たすのがサーモスタット。今回はDIYでそ...つづく
ローバーミニ:サーモスタットを交換してオーバーヒートを予防する。~組込と動作確認編~
水温が上昇してきた際、冷却のためラジエーターにクーラントを流すよう水路を分岐する役割を果たすのがサーモスタット。今回はDIYでサ...つづく

冷却系じゃないけどついでにタペット調整とロッカーカバーガスケット交換。

冷却系ではないのですが、エンジン周辺をメンテナンスするついでにタペット調整とロッカーカバーガスケット類の交換も行っています。前々からやろうと思っていてやれていなかった作業で、これによって結構エンジンのタペット打音が小さくなり特に加速時のエンジン音は明らかに静かになりました。ロッカーカバーガスケットはオイル漏れを防ぐための定期交換ですね。

  • ロッカーカバーガスケット:国産品ゴム製(1,295円)
  • ロッカーカバーボルトゴムパッキン:ゴム製(2個で460円)
  • ロッカーカバーTバーボルト:金属製(2個で1,080円)
  • ガスケット接着剤:コニシボンドG17(160円)
  • プラグレンチ:エーモン製ユニバーサルジョイントプラグレンチ21mm(762円)
  • ピストンを回すための六角レンチ:トラスコの5/16インチ六角レンチ(278円)
  • シックネスゲージ:ステンレス製汎用品(457円)
ローバーミニ:ロッカーカバーガスケット交換とタペット調整をやってみる。~ロッカーカバーとプーリーカバー分解編~
OHVエンジンのヘッドに付いているタペットという部品のクリアランス調整をDIYでやっていきます。このタペットは定期的に部品どうし...つづく
ローバーミニ:ロッカーカバーガスケット交換とタペット調整をやってみる。~タペット調整編~
OHVエンジンのヘッドに付いているタペットという部品のクリアランス調整をDIYでやっていきます。前回までにオルタネータープーリー...つづく
ローバーミニ:ロッカーカバーガスケット交換とタペット調整をやってみる。~ガスケット交換編~
今回はロッカーカバーとエンジンブロックの間で、オイルが漏れないように密閉する役割を果たすガスケットの交換をしていきたいと思います...つづく
ローバーミニ:ロッカーカバーガスケット交換とタペット調整をやってみる。~ロッカーカバー取り付けと試走編~
前回までにロッカーカバーのガスケットを接着剤で固定し、ロッカーカバーの固定ボルトのゴムパッキン(ゴムシール)も新しいものを用意し...つづく

電動ファンを動作させるファンサーモスイッチの交換とクーラント注入。

今回のオーバーヒートの原因であった本命のサーモスイッチ交換と、最後に新しいクーラントとブースターを入れる作業です。冷却効果をさらに高めるために入れるのがブースターです。ついでにラジエーターキャップも消耗品なので新しいものにしています。

  • サーモスイッチ:バレオ製汎用ラジエーターファンスイッチ動作温度88℃オン~79℃オフ(2,420円)
  • 冷却水:古河薬品工業ラクラククーラント(659円)
  • ブースター:ワコーズクーラントブースター(1,600円)
  • ラジエーターキャップ:BMC製15psi(3,275円)
ローバーミニ:ラジエーターのサーモスイッチを交換して電動ファンの動作不良を修理する。~取り付けと動作確認編~
そういえば「オーバーヒートで冷却系統をメンテナンスするシリーズ」で書き忘れていた、最後の電動ファンのサーモセンサー(水温センサー...つづく
ローバーミニ:ラジエーターのサーモスイッチを交換して電動ファンの動作不良を修理する。~クーラントブースター投入編~
今回は動作確認で入れていた水道水をクーラントに入れ替えつつ、冷却能力向上とクーラントの性能を長持ちさせるためにワコーズのクーラン...つづく
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オーバーヒートするとオイルが熱で劣化するので、最後にオイル交換。

オーバーヒートを起こすとエンジンオイルが規定の温度を超えてしまった可能性があり、一度規定温度を超えたオイルは粘度が下がってしまったりと劣化するので交換をしておくのが安心です。ということで最後にオイル交換を行います。それとオイルフィルターも交換時期なので交換してしまいましょう。うちのつゆだく(ローバーミニ)はATで、オイルフィルターの交換作業手順についてはMT車とは全然違うのでその点は注意です。

ちなみに今回の部品代にオイルとオイルフィルターは入れてません。

ローバーミニ:改めて、DIYでオイル交換をやってみる。~交換頻度と暖気編~
このブログでもかなりアクセス数が多い記事が、昔にアップした「ローバーミニ:DIYでオイル交換してみる。」という記事。 最近...つづく
ローバーミニ:改めて、DIYでオイル交換をやってみる。~オイルチェンジャーによる上抜きとドレンボルトによる下抜き編~
前回までにはローバーミニのオイル交換頻度とDIYでの交換方法はいくつか種類があるということを書いてきました。今回はオイルチェンジ...つづく
ローバーミニ:改めて、DIYでオイル交換をやってみる。~ドレンボルトの掃除とオイル注入編~
前回までにオイルチェンジャーを使ってまず古いオイルの大半を上抜きしてしまい、その後ドレンボルトから残りのオイルを下抜きするという...つづく
ローバーミニ:改めて、DIYでATオイルフィルターを交換してみる。~フィルターケース取り外しと掃除編~
前回オイル交換の作業方法について書いてきましたが、今回はオイル交換作業の途中で行うオイルフィルターの交換作業について書いていきた...つづく
ローバーミニ:改めて、DIYでATオイルフィルターを交換してみる。~ゴムパッキン交換とフィルター取り付け編~
前回まではATオイルフィルターケースの取り外しと分解、そして掃除までを行なってきました。今回はフィルター周りのオイル漏れ発生の主...つづく

長くなりましたが、オーバーヒートをきっかけにひと通り冷却系の消耗品交換を行なってきました。その多くは予防修理なのかもしれませんが、これでまた当面安心して乗ることができますね。